「テニスのダブルス基本ルール。 初心者でも大丈夫!ダブルスデビューしよう!」
の記事で、テニスの基本ルールを解説しましたが、この記事では「デュース」を深掘りして解説します。

それでは、詳細を見ていきましょう!
テニスのルール『デュース』とは?
テニスを観戦していると、試合が白熱する場面で「デュース」という言葉を耳にすることがよくあります。これは、ゲームのカウントが40-40(フォーティ・オール)になったときの状態を指します。デュースは、試合の流れを大きく左右する重要なポイントであり、ここでのプレーがゲームの勝敗に直結することも多いです。
プロの試合では、デュースが何度も繰り返され、数十分に及ぶ長いゲームになることも珍しくありません。そのため、体力だけでなく、精神的なタフさも求められる重要な局面となります。
スコア
スコアとコールのおさらい
スコア | コール | |
① | 15対0 | フィフティーン・ラブ |
② | 15対15 | フィフティーン・オール |
③ | 30対15 | サーティー・フィフティーン |
④ | 40対30 | フォーティー・サーティー |
⑤ | 40対40 | デュース |
⑤になった場合が「デュース」になります。
デュースになった場合は「デュース」とコールします。
デュースのルール
デュースの決着方法には、次のような3つの方式があります。
(1)アドバンテージ方式(通常のデュースルール)
デュース | 40-40になった状態 |
アドバンテージ | 1ポイント先取した側 |
ゲーム獲得 | 連続で2ポイント取った側 |

アドバンテージ:デュースから1ポイント取ると「アドバンテージ(Advantage )」になります。アドバンテージを取った側が次のポイントを取るとゲームを獲得します。
【スコアのコール】
・デュースから、サーバー側が1ポイント先取した時のコールは
「アドバンテージ サーバー(Advantage Server)」
とサーブを打つ人がコールします。
・デュースから、レシーバー側が1ポイント先取した時のコールは
「アドバンテージ レシーバー(Advantage Receiver)」
とサーブを打つ人がコールします。
アドバンテージ側がポイントを失うと、再びデュースに戻ります。どちらかが2ポイント連続で取るまで繰り返し、最終的に2ポイント連続で取った方がゲームを獲得できます。
(2)ノーアドバンテージ方式(ノーアド)
ノーアドバンテージとは、デュースになった場合にアドバンテージを採用せず、次の1ポイントを先取した方がゲームを獲得するルールです。
特にダブルスや時間制限のある試合では、試合時間を短縮するためにこの方式が採用されることがあります。
40-40の状態で迎えたポイントは「ゲームポイント」となり、サーブを受ける側のプレイヤー(リターン側)がサイドを選ぶことができます。
【スコアのコール】
この方式の場合は、
「フォーティーオール」
とコールすることが多いです。

(3)ワンアドバンテージ方式(ワンアド)
ワンアドバンテージ方式では、デュース後に1回だけアドバンテージを採用し、アドバンテージを取った選手が次のポイントを取ればゲームを獲得します
しかし、アドバンテージを取った選手が次のポイントを失った場合、次のポイントを取った方がゲームを獲得します。(再びデュースには戻らない)

アドバンテージのコールの仕方
デュースの状態で1ポイントを先取した選手には「アドバンテージ」が与えられます。この際のコールの仕方は、以下のようになります。
- サーバー側がポイントを取った場合:「アドバンテージ サーバー(Advantage Server)」
- レシーバー側がポイントを取った場合:「アドバンテージ レシーバー(Advantage Receiver)」
プロの試合では、「アドバンテージ(選手名)」
と、選手の名前を添えてアナウンスされることが多いです。
このようにコールすることで、観客や視聴者にとっても、どちらの選手が有利な状況にあるのかが分かりやすくなります。
テニスのルール『デュース』 戦略と影響
デュースの戦略
デュースの局面では、メンタルや戦略が大きく影響します。
重要なポイントになると、大事に返球しようと相手の返球が甘くなったりします。いつ甘い返球がきてもいいように、常に準備して見逃さないようにしましょう。相手にプレッシャーをかけることも戦略の一つです。
例えば、ダブルスでは「ポーチに出る姿勢を見せる」「積極的にポーチに出る」ことで相手にプレッシャーをかけることができます。相手にプレッシャーをかけることで甘いボールやチャンスボールが返ってきやすく有利になります。
※ポーチ:サービスのリターンや後衛同士のラリーに、前衛がボレーで攻撃的に取りに行って決めるショットのことです。
その他にもいろいろな戦略があります。
- 相手の弱点を狙う:バックハンドが苦手な相手なら、そこを重点的に攻めることで有利な展開に持ち込める。
- サーブの工夫:強力なサーブを打ち、相手にプレッシャーをかける。特にデュース時はセカンドサーブの安定性も重要。
- リターンの工夫:相手の得意なコースを避け、ミスを誘うようなショットを打つことでポイントを獲得しやすくなる。
- メンタルの維持:デュースは長引くことが多く、冷静さを保つことが重要。焦らず自分のペースを守ることが勝利につながる。
- プレースタイルの変化:相手にプレッシャーをかけるために、積極的にネットプレーを取り入れたり、強気のショットを増やしたりすることも有効。
デュースが試合に与える影響
デュースが多発する試合では、選手のスタミナや精神的なタフさが試されます。デュースが続くことで、試合全体の流れが変わることもあります。例えば、粘り強くデュースを制した選手がその後の試合で勢いを増し、逆転勝利を収めることも少なくありません。
プロの試合では、デュースが何度も繰り返されることもあり、特にグランドスラムのような長時間戦の試合では大きなドラマが生まれます。観戦する側にとっても、デュースの攻防は最も緊張感のある見どころのひとつとなります。
まとめ
『デュース』は試合の流れを大きく左右する重要なポイントであり、ここでのプレーがゲームの勝敗に直結することも多いです。体力と集中力が問われる場面です。ルールをしっかり理解し、戦略を駆使することで、より有利に試合を進めることができます。
テニスを観戦する際も、デュースの攻防に注目すると、より深く試合を楽しむことができます。

デュースの攻防は白熱する場面です。そんな場面も楽しみたいですね!