スクール以外でも、テニスをしたいけど・・・
ダブルスデビューしたいけど・・・
こんな不安はありませんか。
・基本ルールがわからない
・カウントのコールの仕方がわからない
・ゲームの流れがわからない
・マナーがわからない
そんな不安を解消できるように、本記事で解説しました。
この記事では、初心者やスクール以外でもテニスをしたい方向けに、主にダブルスの基本ルールを解説します。
テニスのルールは一見難しそうに見えますが、実はシンプルで覚えやすいものです。基本的なルールやスコアの数え方、試合の流れを知っておけば、初心者でも安心してゲームに参加できるようになります。
テニスコートと基本ルールを理解しよう
テニスは簡単に言うと、ネットを挟んだ相手とボールを打ち合う競技です。自分のコート内に相手のボールが返ってこなければポイントを獲得できます。相手コート内に自分のボールが返球できなければポイントを失います。
シンプルですね。
では、詳しく確認していきましょう!
競技の種類とラインの意味
テニスには、2種類の競技「シングルス」と「ダブルス」があります。
- シングルス(1対1):一人で相手とポイントを競います
- ダブルス(2対2):二人でペアを組んで、相手ペアとポイントを競います
また、コートにはさまざまなラインがあります。

- ベースライン:コート外側のネットと平行して引かれているライン。
- サービスライン:サーブを入れるエリアを示すライン。
- サイドライン:コート外側横幅を示す左右のライン。
- センターマーク:サーブを打つときの基準となる中央の印。
各ライン内側を「イン」、外側が「アウト」になります。
ライン上は「イン」になります。
ゲーム中のショット

○サーブ
テニスは、サーブから始まります。サーブを打つ際の基本ルールは以下のとおりです。
- サーバー(サーブを打つ人)はベースラインの後ろから打つ。
- ボールをトスし、ノーバウンドで打つ。
- ボールは対角のサービスボックス(図黄色図示部分)内に入れる。ライン上もOK。
フォルトとダブルフォルト
- フォルト:サーブが正しく入らなかった場合(ネットにかかった、サービスボックス内に入らなかった)
- ダブルフォルト:2回連続でフォルトした場合、相手にポイントが入る
通常、サーブには1回目と2回目のチャンスがあり、1回目でミスしても2回目で入れればプレイが続行 されます。しかし、2回とも失敗するとダブルフォルトとなり、相手にポイントが入ります。
サービス時のネットイン
サービスを打つ際に、ボールがネットに当たることがありますが、もしそのボールが相手コートサービスボックス内に入った場合(ネットイン)、「レット」と呼ばれるルールが適用されます。ネットインの場合、そのサービスはやり直しとなり、ポイントは失われません。つまり、ネットに当たったサービスが有効ならば再度サーブを打ちます。
○ゲーム中のラリー
テニスの試合では、サーブが成功した後、プレイヤー同士がボールを打ち合うことを「ラリー」と呼びます。ラリーでは、次のような基本ルールがあります。

ネット左側に自分、右側に相手がいる想定で説明します。
相手から返球された「自分のコート内」のボールは、ワンバウンド以内で打ち返す必要があります。(ノーバウンドで打ち返すのもOK)。自分が返球したボールは、ノーバウンドでネットを越えて、「相手のコート内」に入れなければなりません。
ボールがライン上に落ちた場合は「イン」となります。
ラリー時のネットイン
ラリー中、ボールがネットに当たって相手コートに入れば、そのボールは有効です(ラリーが続行されます)。もしネットに当たって相手コートに入らなければ、そのボールはアウトとなり、相手にポイントが与えられます。
得点
ポイントの獲得方法
・ゲーム中のラリーで相手がネットにかけたり、アウトした場合はポイントを獲得
・相手がサーブでダブルフォルトした場合、ポイントを獲得
ダブルスとシングルスの違い
テニスにはシングルス(1対1)とダブルス(2対2)があります。得点方法に違いはありませんが、ダブルスではサーブを交互に打つルールがあり、コートの広さも異なります。
試合の進め方と得点の数え方
サーブの流れ
○サービスの打つ順番

テニスの試合は、サーブ(サービス)から始まります。サーバー(サーブを打つ人)は、センターマークの右側に立ち、ベースラインの外から対角の相手コートのサービスボックスに向かって1ポイント目のサーブを打ちます。2回目はセンターマークの左側から打ちます。以降、1ゲーム終了するまで、右側、左側と交互に打ちます。
(1ゲームは、「2-1スコアシステムを覚えよう」で説明しています)
試合の開始時に、どちらがサーブをするかを決める方法はいくつかあります。
- ラケット回し:ラケットのロゴを使って「スムース(表)」か「ラフ(裏)」かを予想する。
- コイントス:コインを投げて表裏を当てる。
- その他
一般的なゲームでは、「1ラケット回し」で決めます。
ラケットをどちらかが回し、回していない方が「スムースかラフ」をコールします。
勝者は「サーブを打つ」または「リターンを選ぶ」権利を持ち、敗者はコートのサイドを選ぶことができます。
ダブルスのサーブの順番(1セットマッチの例)
ダブルスでは、4人のプレイヤーが交互にサーブを担当します。1セットの中で、以下のようにサーブの順番が決まります。
ゲーム数 | サーブを打つプレイヤー(チームA vs チームB) |
1ゲーム目 | Aチームのプレイヤー① |
2ゲーム目 | Bチームのプレイヤー① |
3ゲーム目 | Aチームのプレイヤー② |
4ゲーム目 | Bチームのプレイヤー② |
5ゲーム目 | Aチームのプレイヤー①(最初に戻る) |
6ゲーム目 | Bチームのプレイヤー① |
7ゲーム目 | Aチームのプレイヤー② |
8ゲーム目 | Bチームのプレイヤー② |
以降 | ①→①→②→②の順番を繰り返す |
このように、各チームの2人が交互にサーブを担当しながら試合が進行します。
この順番の繰り返しでゲームが進んでいきます。
ポイントの数え方、コールの仕方
テニスの試合は、「ゲーム」と「セット」で構成されます。
6ゲーム先取で1セット獲得。
1セットや3セット、5セットマッチ等試合形式はいつくかありますが、一般プレイヤーが行う練習や試合では、1セット以内で終了する方式が多いので、1セット(6ゲーム先取)までの説明で記載しますね。
まずは「ゲーム」の中でどのように得点が進んでいくのかを理解しましょう。
得点の進み方:
- 0(ラブ):最初のスコアは「0」となります。
- 15(フィフティーン):最初に得点を取ると「15」点。
- 30(サーティ):次に得点を取ると「30」点。
- 40(フォーティ):さらに得点を取ると「40」点。
- ゲーム(ゲームポイント):その後、相手にポイントを取られずにもう1点取ると「ゲーム」に勝ちます。

0は「ラブ」と読み、0-15-30-45となると思いきや、40なんです!?
ちょっと特殊ですよね。覚えて、コールしていけば慣れますので大丈夫です!
「デュース」とは?
テニスでは、得点が「40-40」になった時、これを「デュース」と呼びます。デュースの場合、下記のような方式があります。
①アドバンテージ方式(通常のデュースルール)
- アドバンテージ:デュースから1ポイント取ると「アドバンテージ(Adv)」という状態になります。アドバンテージを取った側が次のポイントを取るとゲームを獲得します。
- 再びデュース:アドバンテージを取った後に相手がポイントを取ると、再びデュースに戻ります。このやりとりを繰り返し、最終的に2ポイント連続で取った方がゲームを獲得できます。
②ノーアドバンテージ方式(ノーアド)
- ノーアドバンテージとは、デュースになった場合にアドバンテージを採用せず、次の1ポイントを先取した方がゲームを獲得するルールです。
- 特にダブルスや時間制限のある試合では、試合時間を短縮するためにこの方式が採用されることがあります。
- 40-40の状態で迎えたポイントは「ゲームポイント」となり、サーブを受ける側のプレイヤー(リターン側)がサイドを選ぶことができます。
③ワンアドバンテージ方式(ワンアド)
- ワンアドバンテージ方式では、デュース後に1回だけアドバンテージを採用し、アドバンテージを取った選手が次のポイントを取ればゲームを獲得します
- しかし、アドバンテージを取った選手が次のポイントを失った場合、次のポイントを取った方がゲームを獲得します。(再びデュースには戻らない)

一般的なゲームでは、②③が採用されますので、まず②③を覚えましょう!
さらに詳しく『デュース』について知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
スコアコールの実例
サーブを打つ人が、サーブを打つ前に必ずスコアのコールをします。
相手に聞こえるようにコールしましょう!
スコア | コールの仕方 |
15対0 | フィフティーン・ラブ |
15対15 | フィフティーン・オール |
30対15 | サーティー・フィフティーン |
40対30 | フォーティー・サーティー |
40対40 | デュース |
アドバンテージ | アドバンテージ・(サーバー、レシーバー) |
※得点が並んだときは「○○オール」とコールします。
例:「フィフティーンオール、サーティーオール」
ゲームの数え方、コールの仕方
ゲームカウント | コールの例 |
0-0 | ラブオール |
1-0 | ワンラブ |
2-1 | ツーワン |
3-2 | スリーツー |
4-3 | フォースリー |
5-4 | ファイブフォー |
6-4 | シックスフォー |
【参考】6-6になった場合、「タイブレーク」という方式を採用する場合があります。
この記事では、基本ルールですので解説しませんが、『タイブレーク』について
詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
チェンジコートの仕方
試合中、プレイヤーは一定のゲーム数ごとにコートを交代します(チェンジコート)。これは、日差しや風の影響を公平にするために行われます。
チェンジコートのタイミング
- 各セットの合計ゲーム数が奇数になったとき(例:1-0、2-1、3-2 など)
- セットが終了したとき(セットの合計ゲーム数が偶数でも交代)
以下の表に具体的な例を示します。
ゲーム数 | スコア(例) | チェンジコートの有無 |
1ゲーム終了 | 1-0 | ○(交代する) |
2ゲーム終了 | 1-1 | ×(そのまま) |
3ゲーム終了 | 2-1 | ○(交代する) |
4ゲーム終了 | 2-2 | ×(そのまま) |
5ゲーム終了 | 3-2 | ○(交代する) |
以降セット終了まで、繰り返します。
一般的に、順番にペアを交代しながらプレイする場合、4ゲーム消化(スコアに関係なく4ゲームで終了)が多いです。
チェンジコート時には、水分補給等休憩を取ることができます。
セルフジャッジ
プロの試合では、審判がいますが、一般的な練習やアマチュアの試合ではプレイヤー自身が判定を行う「セルフジャッジ」でプレイします。
セルフジャッジの基本ルール
- 自分のコートのボールは自分が判定する
- 相手が打ったボールが自分のコートに入ったかどうかは、自分がジャッジします。逆に、自分のボールは、相手がジャッジします。
- 迷った場合は「イン」とするのが基本です。(疑わしきは相手のポイント)
- アウトのときは速やかにコールする
- ボールがアウトだった場合、できるだけ速やかに「アウト!」とコールします。
- 声を出すと同時に、片手を上げると相手に伝わりやすくなります。
- サーブのフォルトもセルフジャッジ
- 相手が打ったサーブがフォルトだった場合、「フォルト」とコールします。
迷った場合は相手に有利な判定をするのがマナーです。
隣のコートにボールが入った際のマナー
- プレイ中で足元等危険な場合は、すぐに「ボールケアやボールイン」と大きな声で伝える。
- 相手のプレイが止まるのを待つ(無理にボールを拾いに行かない)。
まとめ:まずは基本ルールを押さえてダブルスデビューしよう!
本記事では、初心者が安心してゲームに参加できるように、これだけは押さえておきたい基本のルールを解説しました。
硬式テニスのルールは、一度覚えればとてもシンプルです。ゲームに安心して参加できるように、ぜひ繰り返し本記事を確認して、基本ルールを覚えてしまいましょう!
一般的なコミュニティでペアを交代しながら行うゲームでは、「4ゲーム消化」「4ゲーム先取」が多いです。
本記事で基本ルールを押さえたら、積極的にダブルスのゲームを楽しみましょう。 テニスの基本ルールを押さえることで、初心者でもスムーズにゲームを楽しむことができます。